これまでの介護で、犬種で言えばダックスとラブに多く出会っているような気がします。
世の中の、介護を必要としている犬たちはどんな犬種が多いんでしょうか?そのような統計があるのかないのかわかりませんが、小型犬にも介護の必要な子たちはいるのでしょうが、お仕事としてはそんなに出会う機会がいまのところあまりないように思います。
頼まなくても済んでしまうことが多いですもんね。
やはり、人の手を借りるというのは、ある程度大きい子になるのかな…?
私は、自身では大型犬を飼ってはいませんが、来年の春に迎えようとずいぶん前から準備を進めています。
「新しく大型犬を家族に迎える」(…これだけで、結構な量の記事が書けるほどネタもできました。また今度にするとして。…またおいおい、とかまた今度、ってよく言ってるような気がする…)
最初に考えたのは、「老犬になったとき介護できるのか」という心配。
老犬介護の世界に入っていくひとつのきっかけでもありました。結局、勉強を進めていくにつれその心配がクリアになってきたと同時に仕事として携わるようにまでなるのですが、大きければ人間の子供よりはるかに重くなる大型犬は、やはり迎える前から老後のことまで一度しっかり考えてみることは必要だろうと思っています。
(…話がちょっとそれちゃった 😳 )
とにかく大型犬にもよく出会います。
さて強引に話を戻して、黒ラブのMちゃん(15歳♂)。
初めて出会ったときは夏でしたので、扇風機が写っていますね。
これだけでも、オーナーさんの工夫・試行錯誤…いろんなものが感じられます。
大型犬が介護が必要になるとき、早い段階から襲ってくる「擦れ」。
自身の体重がかかるので、床ずれはもちろん、足と足の擦れ、いろんな皮膚の擦れ…。
足の間に枕を挟んで、力を分散しています。
また、「暑い~!」と呼ぶのでマイ扇風機。
排泄がうまくいかなかったとき自分も汚れるのは嫌なようでじりじりにじって隅に落ちてしまうのでカワイイ枕で固定。
またその枕の硬さ・へこみ具合・滑り具合…
本当に、その家庭家庭での試行錯誤の跡があり、こちらが勉強させていただく事ばかりです。
Mちゃんのお宅は、お知り合いの方手作りのお散歩用手押し車も配備されていました 🙂
基本的に、訪問介護といえどこちらが伺って、さあ!あれもこれも始めますよ~!という風には始まりません。
ただでさえ「あなた誰?」からのおつきあい、できるだけ負担をかけないように、いつもと同じお世話ができるように、こちらが教えていただく事ばかりです。
さて、しばらくぶりにお伺いしたときのMちゃん。
バージョンアップしています!
ひとつひとつに理由があって、なるほど~なんて言いながら手順を確認、帰るときにも間違いがないか確認。このときは夏ではありませんのでマイ扇風機はお休み中でした。
Mちゃんは基本的に寝て過ごしていますので、定期的な方向転換(寝返り)が必要です。
体力との勝負。
お世話の後は結構な筋肉痛に襲われます。
お世話に入らせていただいて、それぞれの家庭での愛情に感心したり感動したり。いろんな運命をたどる犬たちがいる中で、幸せなんだよ~、と思わず語りかけてしまうこともあるんですが、お世話するご家族からすれば、それは毎日のこと。
なかなか愛情だけでは話が進まないときだってあると思います。
困ったときに私のようなものに依頼していただいても、実は本当につらいのは私たちがいなくなった後の夜中だとか早朝だったり…。
疲れ果てて愛情を感じられなくなったり義務感を感じたり…。
本当のところ私たちは力になれているのかなぁ?と思うこともたびたびありますが、入らせていただいている束の間、「今日はあの子のことをしばし忘れて外に出られた!」とおっしゃるオーナーさんの笑顔には、こちらがほっとさせられます。
「外に出かけていいんだ!」と気づかれることもあります。
本当のつらいところを癒すことはなかなかできないかもしれませんが、少しの間でも、オーナーさんが安心して愛犬のことを「忘れられる」、そんな瞬間を受け持つことができたらいいなぁ、と思っています。
Mちゃんからだいぶん話がそれたな…笑
おしてネ♪